【最新】従業員エンゲージメントを高める30のベストプラクティス
従業員エンゲージメントの向上は、ビジネスにとってプラスに働くため、時間と労力を費やす価値のある取り組みです。
従業員エンゲージメントを高めるベストプラクティスを実践することで、彼らにとって居心地の良い労働環境が生まれ、より魅力的な企業文化を築くことができます。
この記事では、従業員エンゲージメント向上の重要性やエンゲージメントの高い従業員の特徴、そしてエンゲージメント向上のメリットについて解説します。
従業員エンゲージメントとは?なぜ重要なのか?
従業員エンゲージメントとは、人材分野で使われる言葉で、組織内で望ましい成果を達成するために、従業員がエネルギー(行動、認知、感情)をどれだけ注ぎ込んでいるかを表したものです。
これは、単なる従業員の幸福度や満足度ではなく、モチベーションレベルや仕事への気持ちの傾け方、関与度にも焦点を当てています。エンゲージメントの高い従業員は、職場でベストパフォーマンスを発揮し、雇用主の成功に貢献してくれるはずです。
エンゲージメントの高い従業員 vs. 幸せまたは満たされている従業員
従業員は一生懸命働いたり、生産性を高める努力をしたりしなくても、十分満足しているかもしれません。
たとえば、ゲームができる休憩室や休暇制度などの福利厚生があれば、その仕事を続けるのに十分な理由を見出せることもあります。
ただし、そうした理由で従業員がとどまることが、必ずしも企業にとって資産になるとは限りません。
同様に、満足している従業員はシフト通り正確に出勤し、求められている仕事はきちんとこなすかもしれませんが、仕事に対してそこまで熱心ではない可能性があるのです。
エンゲージメントの高い従業員の特徴
エンゲージメントの高い従業員には、次のような特徴があります。
- 仕事への熱意を持ち、業務内容に意義を見出す
- 個人の強みを仕事で活かす
- 社内で学び、成長する機会を求める
- パフォーマンス向上のために、さらなる努力を惜しまない
- 結果に対して責任を持ち、管理職にフィードバックを求める
- チームワークを大切にし、組織全体における自分の役割を理解する
一方、エンゲージメントの低い従業員には、責任を取ろうとせず、現状維持を望み、職場の変化に抗うといった特徴が見られます。
従業員エンゲージメントの重要性とメリット
ギャラップ社の調査によると、エンゲージメントの高い従業員を擁する企業は、顧客エンゲージメントや顧客維持率が良好であり、事故の減少や生産性の向上も見られます。
またこれらの企業は、平均して21%も利益率が高くなっています。
これらのことから、従業員エンゲージメントの向上は、組織と従業員の双方に以下のようなメリットをもたらすと考えられます。
- 競合他社よりも高い収益
- 従業員満足度の向上
- 顧客満足度の向上(エンゲージメントの高い従業員は、顧客の満足のために一層努力する傾向があるため)
【最新】従業員エンゲージメント向上のためのベストプラクティス
従業員の成長戦略を考えることは、優れた管理職であるための要素の一つです。
重要なタスクである「人材」をビジネスの中核に据えるために、従業員エンゲージメント向上のベストプラクティスをご紹介することで、あなたのリソース開発をお手伝いします。
1. 管理職が率先して仕事に取り組む
従業員エンゲージメントを高めるには、上から下へのアプローチが重要です。
したがって、リーダーたちが率先して仕事に取り組まなければなりません。そうしなければ、従業員が企業目標や企業ビジョンの達成をサポートするために、力を尽くそうとは思わないからです。
管理職というのは、従業員と定期的にコミュニケーションをとる人たちのことであり、彼らは部下との関係を構築します。
そのため、管理職は自分自身の仕事でエンゲージメントの模範を示し、チームメンバーのエンゲージメントをモニタリングするのに最適な立場にあると言えます。
にも関わらず、もし管理職自身が仕事にエンゲージメントしていなければ、企業の従業員エンゲージメント施策は成功しません。
成功させるためには、副社長などの上級リーダーと管理職が、率先して仕事に取り組む姿勢を見せなければならないのです。
2. 従業員と定期的にコミュニケーションをとる
従業員エンゲージメント戦略の一つとして、彼らとのコミュニケーションを重視することが挙げられます。
管理職と従業員が個別面談する時間を設け、信頼関係を築く時間を作ってください。
人によってはグループミーティング中よりも、気が散る要素のない個別面談のほうが意見を言いやすいと感じているかもしれません。
個別面談では、うまくいっていると感じていることは何か、改善できそうなことはあるか、といったことを聞いてみましょう。
従業員はこの面談で、自分がサポートされていると感じられますし、管理職も日々の従業員エンゲージメントの状況を把握することができます。
3. 従業員へのフィードバックをしっかり行う
従業員エンゲージメントを向上させるために、リーダーたちがとるべき最も効果的なベストプラクティスの一つは、従業員が何を考えているのか、ただ単に本人たちに聞いてみることです。
質問すれば、彼らは職場に対してフィードバックをしてくれるはずです。
そして、自分たちがしたフィードバックを基に、管理職が職場を適切に変えてくれるということがわかれば、彼らは経営陣に対してもっと誠実に向き合うようになるでしょう。
ここで、従業員エンゲージメント向上のためのフィードバックツールをいくつかご紹介します。
パフォーマンス管理プログラム
管理職は、チームメンバーとのパフォーマンス面談を継続して行う必要があります。パフォーマンス面談には、以下のものが含まれます。
- 気軽な雑談
- 個別面談
- 業績評価
管理職は従業員とのこうした面談を通して、彼らの仕事の進捗状況や目標、成果を把握できます。
そして従業員も自分の成績について話し合う場を持つことで、現時点でうまくいっていることを確認したり、まだ改善できる点があるということを、業績評価が正式に決まる前に、上司にアピールしたりできるのです。
従業員調査の実施
エンゲージメント戦略を効果的に実行するには、年に数回、従業員調査を実施することが重要です。
従業員エンゲージメント調査は匿名で回答できるようにし、従業員が経営陣に対して率直な意見を述べられるようにしましょう。
経営陣はそのフィードバックを受けて対応策を取れます。
4. エンゲージメント戦略の構築を優先する
従業員エンゲージメントを企業にとって重要な課題と捉え、行動を起こすことが重要です。戦略を立てなければ、従業員の士気とエンゲージメントが低下する可能性がありますし、従業員は自分が何を求められているのかわからないかもしれません。
仕事でリスクを冒してまで、新しいアイデアを提案したり、期待されている以上のことをしようしたりする人はいません。
そんなことをしたら反対にあい、エンゲージメントの低い従業員のごとく言動を慎むよう、圧力をかけられる可能性があるからです。
5. 企業と従業員の目標を共有する
エンゲージメントというのは、上層部が率先して行うべきです。エンゲージメントしていない管理職のもとで働く従業員が仕事にエンゲージメントするなどと、期待してはいけません。
上層部が関わらなければ、従業員エンゲージメントの取り組みが失敗してしまう可能性があるのです。
企業目標と展望を従業員に伝えることは重要です。しっかりとコミュニケーションをとらなければ、従業員が雇用主の期待に応えてくれる可能性は低くなるでしょう。
各ポジションにおける企業目標が明確になれば、従業員は努力して取り組むべき目標ができます。自社にとっての成功とは何か、そしてその目標を達成するためにどのようなステップを踏む必要があるのか、彼らにもわかるようになるのです。
LumAppsのような従業員エンゲージメントプラットフォームは、企業ニュースや企業目標を従業員に伝えるための手段の一つです。
LumAppsを使うと、高精度で分類された従業員リストを作成し、社内キャンペーンの詳細をターゲットを絞って送れるため、従業員に適切な情報を適切なタイミングで提供できるようになると言えます。
たとえば、あなたがヨーロッパにいる従業員の勤務開始時刻に合わせてメールを送ったり、それと同様、アメリカにいる従業員に数時間後に送ったりすることで、彼らは自分の勤務開始時刻に確実に情報を受け取れるのです。
また、福利厚生について変更があるときは、フルタイム従業員向けの情報をパート従業員には送らないようにすることもできます。
これは従業員と適切にコミュニケーションをとり、福利厚生を利用できない従業員に疎外感を与えないようにするための方法の一つです。
また、従業員に割り当てられた仕事が、企業のメイン目標の達成をどのように支えているのか説明しましょう。
自分の仕事が企業の「大きなビジョン」にどう貢献しているのか理解できれば、彼らは自分の仕事に目的意識を持ち、変化を生み出せるようになります。
その結果、従業員エンゲージメントレベルが向上するでしょう。
6. 従業員エンゲージメントを測定する
従業員エンゲージメントレベルを測定することで、何がうまくいっているのかや、改善できる点があるかどうかがわかります。
従業員エンゲージメントを測定するための戦略の一つが、彼らに調査への協力をお願いすることです。その回答に正解も不正解もありません。
従業員調査を行う目的は、以下の点を判断することです。
- 従業員が自分に求められていることを理解しているかどうか
- 企業が設定したミッションで、従業員に仕事の重要性が伝わっているかどうか
- 従業員がそれぞれの役割で成長できるよう、企業が定期的に激励しているかどうか
従業員エンゲージメントの現状を適切に評価するためには、指標を定めることが重要です。
そうすれば、その企業の強みや、弱みを改善するチャンスがあるかどうかがわかるからです。
従業員エンゲージメント調査のベストプラクティスとしては、調査は定期的に実施し、企業の取り組みが従業員エンゲージメントの向上に役立っているかどうか判断する必要があります。
7. 従業員表彰プログラムを導入する
プライベートなものでも仕事上のものでも、従業員が経験する節目というのは認められるべきです。
たとえば、婚約や子どもが生まれたこと (養子縁組も含む)、身内の不幸などを知らせてもらうことにより、あなたは(彼らの許可を得たうえで)仕事仲間のプライベートな目標達成や節目に寄り添うことができるのです。
知らせを聞いた従業員はきっと、 仕事仲間のお祝いイベントに参加したり、大切な人の逝去に対して心からのお悔やみを伝えたいと思ったりするでしょう。
従業員というのは、単なる仕事上の役割を超えた存在なのです。雇用主は、彼らにワークライフバランスが必要だということを理解しなければなりません。
仕事で貢献したことについても認められるべきです。 目標達成や顧客対応などでほかの従業員より抜きん出ていた場合は、同僚や上司の前で表彰してあげてください。
表彰をバーチャルで行うことも可能です。 従業員たちが互いの功績を認め合うことができるプラットフォームを作りましょう。 LumAppsを使うと、デジタルを用いて共同作業を行っている企業ではすぐに表彰プログラムを作成できます。
これにより、従業員はバーチャル形式で賞状や感謝状を送り合うことができ、その内容は社内名簿のプロフィールに掲載されます。
そのため、ほかの従業員が受賞内容を確認したり、上司がその人のパフォーマンス評価をする際に参考にしたりできます。
これは、リモートワーク環境やハイブリッドワーク環境においても従業員を表彰できる、極めて優れた方法です。
8. その場で褒める習慣を作る
従業員が何か良いことをしているのを見かけたら、管理職がすぐさま褒めるようにしましょう。
管理職や経営陣から努力を認めてもらえると、従業員は嬉しいものです。 もし従業員のための慰労会の日を設けているのなら、候補リストにぜひその従業員の名前を加えておいてください。
近年の労働力は、その半分近くがミレニアル世代で構成されています。
この世代の人たちはすぐ満足できる状態に慣れている (を欲している) ため、自分の努力にすぐ気づいてもらい、感謝してもらいたいと思っています。
したがって管理職は、優れた仕事に対してその場で褒める習慣をつけましょう。
9.従業員への期待値を設定する
従業員が雇用主の期待に応えるには、その期待値が明確に伝えられていなければなりません。
各従業員は、自分の役割には何が求められているのか、どうやったら期待に応えられるのかを理解しておく必要があります。
また、今の役割で雇用主の期待を上回るにはどうすればいいのか、自分の仕事が企業にとってなぜ重要なのかも知っておかなければなりません。
経営陣や管理職のなかには、従業員が自分の役割を正確に理解しているはずだと考えている人もいます。
しかし実際は、チームメンバーに期待することを伝えなければ、彼らはそれをはっきりとは把握できない可能性があるのです。
10. 従業員のモチベーション要因を見つける
従業員満足度を把握するための効果的な方法は、仕事に満足しているかどうか彼らに聞いてみることです。
この調査は社内イントラネットを使って実施できます。 自分の仕事ぶりや企業の改善点に関する意見を雇用主に伝えられるチャンスがあると、喜んで回答してくれる従業員が多いでしょう。
従業員の多くは、企業における明確なキャリアパスを求めているため、雇用主が教育や研修プログラムを継続して行うことを喜びます。
彼らは自分に投資することで、昇進するための資格を得たいと思っているのです。
柔軟な勤務形態も、従業員のモチベーションを高める要因として上位にランクインします。
ハイブリッドワークやリモートワークを認める企業文化は、従業員の権利と自律性を重視していることを示しているのです。
11. 経営陣が率先して手本を示す
ビジネスで成功するためのノウハウを理解しているだけでは不十分です。 従業員に対して手本を示す方法も知っておかなければなりません。
従業員が仕事に熱心に取り組んでいない場合、経営陣には中間管理職をサポートするための教育を行う責任があります。
副社長が、管理職に率先して仕事に取り組むよう指導しなければ、ビジネスで成功することはありません。
12. ステイインタビュー(引き止め面談)とエグジットインタビュー(退職前面談)を実施する
エンゲージメントの高い従業員は退職する可能性が低くなります。企業の多くは、従業員が退職を決めると、退職前面談を定期的に行います。 しかし、ステイインタビューも同様に重要です。
ステイインタビューはエグジットインタビューと似ています。 ステイインタビューの目的は、従業員が仕事に不満を持ち転職を検討し始める前に、彼らを引き止め、エンゲージメント戦略を構築することです。
従業員は、だいたい2年目ぐらいになると仕事に不満を持つようになり、ほかの選択肢を探し始めます。
ステイインタビューでは、従業員にそのような選択肢にひかれる理由を聞きます。 雇用主がその理由として挙げられた要素を自社に取り入れれば、人材を維持できるのです。
ステイインタビューとエグジットインタビューでは、従業員の考えを探る質問を投げかけてみましょう。
- 仕事において重要だと考えていることは何ですか?
- なぜその仕事を続けるのですか?
- 退職を決意した理由は何ですか?
- 転職についてどう思っていますか?
- 時間が経つにつれて変わったことはありますか?
ステイインタビューとエグジットインタビューの目標は、従業員のニーズが満たされなくなったタイミングを見定め、その理由に対処することで、退職をできる限り思いとどまらせることです。
13. 必要に応じてサポートする
誰もが人生のどこかで助けを必要とします。
できる管理職であるためには、仕事・プライベートの両面において、従業員をサポートすることが重要です。
職場での問題や個人的な問題について、上司に気軽に相談できるという安心感をチームメンバーが持っている状態が望ましいでしょう。 個人的な問題も、しばしば職場に持ち込まれることがあるのです。
ただ誰かが耳を傾けてくれるだけでいい問題もあれば、管理職がある程度指導を入れる必要のある問題もあります。
いずれにせよ、相談内容についてはすべて秘密厳守とすることを従業員に約束しなければなりません。
14. 従業員の仕事の成果をその場で認める
誰もが仕事の成果を認められたいと思っています。
貢献したことに対して従業員がすぐフィードバックを受けられるようにすると、表彰プログラムは一層効果的なものになります。
もし合同で表彰される日まで待たなければならないとなると、表彰されたとしても、その場ですぐに褒められるよりインパクトが小さくなってしまうのです。
プロジェクトを成功させたことや、モンスターカスタマーにうまく対処したことなどについて、従業員が褒められるのを待つなんてことがあってはいけません。
すぐに褒めてあげてください。きっと喜んでくれるでしょう。
15. 報奨品の選択肢を増やす
従業員に、常に同じ報奨品や特典ばかり与えないようにしてください。
これは、従業員エンゲージメントプログラムが失敗する主な理由の一つとして挙げられています。
報奨品の選択肢はいくつも設けるようにしましょう。地元のレストランや観光スポットで使えるギフトカードを希望する人もいれば、 午後休を取得したいという人もいます。
また、企業が提携している一流ブランドの製品を購入できる企業特権を希望する人もいるかもしれません。
従業員の興味を引くために、表彰品の内容を月ごと、もしくは季節ごとに変更しましょう。
いろいろな報奨品がもらえる可能性があるとわかれば、従業員はより仕事に励むようになるでしょう。
16. ソーシャルメディアでエンゲージメント活動を紹介する
従業員が褒められるべき行動をした場合は、ソーシャルメディアで積極的に紹介してください。
多くの人は、自分の成果を公に認められたいと思っています。認めてもらうと達成感を得られるからです。
従業員の努力を認めれば、その人がその分野にとって最高の人材であるということをコミュニティに示せます。
従業員を表彰することは、従業員エンゲージメントを向上させるベストプラクティスの基盤となるのです。
ソーシャルメディアは、従業員の成果を広めるために使える強力なプラットフォームです。自社に関する良いニュースを、できる限りソーシャルメディアに投稿しましょう。
そうすれば、それに関わった従業員をさまざまな視聴者に紹介することができ、彼らの自尊心を高められます。
17. 管理職研修プログラムに投資する
管理職は従業員エクスペリエンスにおいて重要な役割を果たします。
チームメンバーが最高の仕事をするのをサポートすることもできますし、逆にビジネスを失敗させることもできるのです。
ビジネスを成功させるには、リーダーにその分野における専門知識以上のものが求められるのです。
管理職を選出する際は、勤続年数や学歴にとらわれず、慎重に選考を行ってください。選出された人には企業文化と価値観を身につけてもらうために、わかりやすい研修と指導を行いましょう。
最もできる管理職というのは、チームメンバーが仕事に熱心に取り組んでほしいと思っている人です。
自分のワークグループの部下たちに目をかけ、彼らが自分の得意分野を活かして日々成長しているかどうか判断します。
そんな管理職の下で働けない従業員は、他社で活躍するチャンスを求めて転職してしまうのです。
18. 透明性を保つ
企業の多くは、従業員に対して重要な情報を隠している、もしくは隠そうとしています。
しかし、それによってうわさが広まらないようにするのはほとんど不可能です。
隠したところで結局、従業員に完全に誤解されてしまうか、真実ではあるけれども大きく誇張された状態で受け取られてしまうことになるのです。
どちらのシナリオも、従業員間の交流や信頼感、誠実さを醸成するようなものではありません。 正反対の結果を生むだけです。
もちろん、経営陣が従業員に対して、情報をすべて公表することはできません。
しかし経営陣や管理職は、自社の財務状況や取り組んでいるプロジェクト、将来の計画といったできる限り多くの情報を従業員と共有する必要があります。
これは、その企業に雇用され続けるという可能性を考えたうえで、自身の将来の経済的な状況を推測しようとしている従業員にとって、極めて重要な情報だからです。
19. 初出勤日から従業員エンゲージメント活動を行う
従業員エンゲージメント活動のベストプラクティスは、従業員が入社した瞬間から始めるべきです。
これは、従業員エンゲージメント活動における重要なポイントの一つです。
オリエンテーションやオンボーディング(新人教育)プロセスのなかで従業員エンゲージメント活動を紹介することは、雇用主にとってメリットがあります。
それは、新規採用者がエンゲージメントのベストプラクティスを最初から学べるということです
また、彼らが入社する際に感じるストレスを軽減できるかもしれませんし、さらに成功する可能性も高くなります。
オンボーディングは、従業員ジャーニーを作る絶好の機会です。 従業員ジャーニーとは、キャリアの節目ごとに従業員にとって必要となるタスクや情報が、LumApps内で自動化されたシリーズのことです。
一度オンボーディングプロセスの概略を作ったら、それをエンプロイージャーニーとして設定し、その後も自動的に開始されるようにメールで配信できます。
これは共有すべき重要な情報を忘れないようにするための優れた方法です。
20. 従業員の健康とウェルネスに焦点を当てる
健康な従業員というのは、企業にとって貴重な資産です。
彼らがいなければ、効率的な企業経営はできません。
ところが従業員の多くは、体調が悪いときでも仕事に行かなければならないと感じています。
しかし、このような考え方は生産性に悪影響を及ぼすだけでなく、ほかの従業員に病気を移してしまう可能性さえあるのです。
従業員の健康とウェルネスは、従業員エンゲージメントプログラムを構成する主な要素の一つです。 座りっぱなしの生活習慣では、多くの人が病気にかかりやすくなってしまいます。
健康とウェルネスに関する優れたプログラムがあれば、座りっぱなしの生活習慣が健康にもたらすリスクを認識させ、労働者と雇用主双方に次のような利点をもたらすことができます。
- 従業員が健康的な生活習慣を取り入れるよう奨励できる
- 現在の仕事習慣を変えるよう従業員に提案できる
- 欠勤率が低下する
- 健康とウェルネスプログラムは、従業員エンゲージメントを高めるための効果的な戦略である
21. 健全な職場環境を作る
従業員エンゲージメントのベストプラクティスをすべて導入しても、職場環境が健全でなければ効果はありません。
いじめや嫌がらせを容認しないというポリシーを策定し、従業員、製造元、納入業者、顧客、または会社と関わるすべての人たちに対して、そうした行為は許さないとはっきり伝えましょう。
イライラしたときにどうやってそれを表せばいいのか、従業員に指導する必要があるかもしれません。
議論が白熱するあまり、責任を誰かに押しつけることなく、その問題にだけ焦点を当てるのが難しいこともあります。
さらに、仕事に対する相手の考えや、関係のないその人の個人的な特徴を非難する方向にエスカレートしてしまう恐れもあるのです。
そのため、全従業員に対してコミュニケーション研修を行いましょう。
このコミュニケーション戦略を実行すれば、全従業員がわかりやすくて建設的な方法で、互いにどのようにやりとりすればいいのか理解できます。
22. 従業員同士で協力するよう促す
従業員間の協力を促すことは、従業員エンゲージメントを向上させるための優れた戦略です。協力する方法は次のとおりです。
チームや部署を越えた協働
異なるチームや部署の従業員が、タスクやプロジェクトで協力できる機会を見つけます。このポリシーは、チーム間の壁を取り払い、従業員間のチームワーク意識を高めるのに役立ちます。
共同作業ツール
プロジェクト管理ソフトウェア、オンライン協働スペース、Web会議プラットフォーム、社内イントラネットを使い、簡単に協力し、アイデアを共有できるようにします。
チームビルディング活動
チームビルディング活動を行います。 従業員がリラックスした環境で互いをよく知り、協力して仕事に取り組めるようにスケジュールを調整します。
オープンなコミュニケーションの奨励
従業員が自分のアイデアを共有し、互いにフィードバックできるようにします。
チーム会議やビデオ通話、グループチャットなどを通じて、従業員が安心して発言でき、自分の視点を共有できるような職場文化を作りましょう。
23. 従業員エンゲージメントを企業文化の一部にする
従業員エンゲージメント向上のための人事に関連したベストプラクティスは、企業文化の中に根づいているオンボーディングポリシーに影響を与えます。
これらのプラクティスというのは、年に1回会議を開いたり、四半期ごとに従業員アンケートを実施して、仕事に対する考えを聞いたりすることだけではありません(もちろん、これら2つの戦略は極めて良い出発点ではあります)。
誠実で、オープンで、従業員をエンゲージメントさせるような定期的なコミュニケーションを重視していない企業文化であれば、その逆方向にシフトしていかなければなりません。
従業員エンゲージメントを中心に構築されたコミュニケーション戦略を立てましょう。
24. 画一的なアプローチは避ける
従業員エンゲージメント戦略を立てる際は、どの従業員にも効果がありそうだからといって、一つしか決めないというようなことは避けてください。
従業員エンゲージメント向上のための人事に関連したベストプラクティスは、従業員のニーズを反映するものでなければなりません。
規模や職場環境は店舗や支店によって異なるため、従業員エンゲージメント戦略は、従業員数や職場環境などに基づいて個別に調整すべきでしょう。
25. 採用は慎重に行う
採用活動を行う際には、応募者が適切な資格を備えているかどうかだけでなく、自社に合う人かどうか確認しなければなりません。
まだ持っていないスキルに関しては入社してからいくらでも習得できますが、その企業に順応できるかどうかはわからないからです。
経験や表彰歴が多い応募者よりも、態度が極めて良く、学びたいという意欲のある応募者を選んだほうがいい場合もあるのです。
26. 従業員のキャリアアップをサポートする
終身雇用の時代は終わりました。従業員はいずれ、次なる機会を求めて転職します。
それを防ぐためには、あなたが彼らの社内におけるキャリア目標の達成をサポートしているのだということに、気づいてもらわなければなりません。
優秀な人材を社内にとどめておくためには、できる限り社内で採用を行いましょう。
今いる従業員に、スキルを常にアップデートし、新しいスキルを習得できるような研修を行います。
また、ビジネスコミュニケーションツールを積極的に使い、従業員の仕事をサポートしましょう。
27. 職場に楽しさを取り入れる
従業員が生産性を維持するためには、常に真剣モードの職場である必要はありません。
特に仕事自体が単調、もしくは退屈なものであれば、従業員のエンゲージメントを維持するために、仕事を楽しんでもらう方法を見つけてください。
もちろん仕事は終わらせなければなりませんが、休憩時間に楽しいクイズをしたり、抽選に参加したりして楽しむことはできます。
28. 優秀な従業員を見つけてサポートする
期待を上回るパフォーマンスを発揮する従業員を見つけることが重要です。
彼らは「スター従業員」といい、ほかの従業員とは一線を画します。彼らが貢献してくれることで、企業文化が大きく変わる可能性があるのです。
こうした優秀な人材を見つけたら、その業績を認め、より高い役職に昇進させましょう。
ほかの従業員でも、努力したり尽力したり練習したりすることによって到達できる目標の例として、彼らを社内イントラネット上で紹介します。
これはリモートワーク環境やハイブリッドワーク環境においても、従業員を効果的に表彰できる方法です。
29. 最新のテクノロジーに投資する
古くて時代遅れのテクノロジーを使っていると、従業員が仕事に集中したり、成果を最大限に発揮したりすることができません。
従業員が効率的に仕事をするために必要なツールを備えるため、雇用主が最新のソフトウェアと機器に投資すれば、先進的な職場文化を作り出すことができます。
ファイルを検索したり、古いバージョンのソフトウェアに対処したりするのに余計な時間を費やすことなく、仕事がよりスムーズに進むことに、従業員も気づくはずです。
企業が投資しているテクノロジーの一つに、LumAppsのような最新のイントラネット、または従業員エクスペリエンスプラットフォームがあります。
この最新のテクノロジーによって、双方向のコミュニケーションが可能になります。つまり、企業の重要な発表を従業員に送ったり、従業員がそれにコメントをしたりと、双方向の交流ができるのです。
従業員エンゲージメントツールを選ぶ際は、従業員がどこで働いていても、どのデバイスを使っていても、お互いにつながって重要な情報を受け取れるように、従業員イントラネットのモバイルアプリが付属しているかどうか確認しましょう。
30. エンゲージメントプロセスを継続的に実行する
時間をかけて実行していくことで、エンゲージメントプロセスは企業文化にとって重要な部分となりえます。
従業員エンゲージメントを向上させる必要があると感じている企業は、経営陣や従業員がそのプロセスを継続していかなければなりません。
チームメンバーがエンゲージメント戦略に投資するにつれて、全体的なエンゲージメントは徐々に向上し、時間とともに着実に成長していきます。
しかし忘れてはならないのが、エンゲージメントは強制できないということです。 プロセスが完了するまで辛抱強く待つことが大切です。
従業員エクスペリエンスは一朝一夕で変わるものではありません。 従業員は始めのころ、雇用者が取り入れた変更点が、その後ずっとは続かないのではないかと疑っています。
しかし、たとえそうであったとしても、経営陣は引き続きオープンで誠実であるという姿勢を見せ続けてください。
最終的には、従業員がそれに応えてくれるはずです。