従業員向けモバイルアプリの必須機能20選
従業員向けモバイルアプリとは?
従業員向けモバイルアプリは、社内コミュニケーションやツールへのアクセスをより簡単で便利にするために開発されたソフトウェアソリューションです。
モバイルアプリを利用するということは、全従業員がスマートフォンを使い、どこにいても情報にアクセスできるということを意味します。
モバイルアプリはあらゆる企業にとって必須のコミュニケーションツールです。
それはモバイルアプリを利用することで、従業員が求めている次のような柔軟な働き方ができるようになるからです。
- 製造・倉庫施設で働く生産労働者でも、社内ニュースや情報を見られる全従業員向けの社内イントラネットに接続できるようになります。アプリがなければ、彼らが社内イントラネットにアクセスする機会はほとんどありません。
- 技術サービス担当者が、対応した呼び出しを記録するためのナレッジベースを利用できます。これにより、企業は規則に基づいて、対応にかかった時間料金を顧客に対して請求できるようになります。
- 営業活動の大半を外出先で行っている外回りの営業担当者は、退勤時にオフィスに戻ってタイムカードを押す必要がなくなります。その代わりこうしたオフィスにいない従業員は、従業員向け出勤管理アプリを使い、自分が稼働していることを人事部に知らせます。
従業員向けモバイルアプリのメリット
従業員が仕事をする際、日常的に自分のモバイル端末を使いこなしていることは、皆さんご存じですよね。
statscounter.comによると、2016年10月には、世界のモバイル端末の利用率がデスクトップパソコンの利用率を上回りました。
そのため、従業員向けアプリを導入すると、従業員にとって次のようなメリットがあると考えられます。
- 使い慣れている携帯端末を使って仕事ができます。
- その結果、イントラネットアプリも使えそうだという自信が芽生えます。これはおそらく、スマホのインスタントメッセージ機能やソーシャルメディア、そのほかの機能の使い方をすでに習得しているため、従業員エンゲージメントアプリも使いこなせるだろうと考えるからです。
- 現場で働く従業員は、離れたところで働く従業員とのつながりが少ないと感じているかもしれません。モバイルコミュニケーションアプリを利用すれば、従業員同士の関係を改善し、(どれだけ働いているかにかかわらず)全員が同じチームの一員であると認識させることができます。
従業員向けモバイルアプリの必須機能20選
チーム向けの従業員アプリを選ぶ際に検討すべき必須機能には、どんなものがあるでしょうか?
コミュニケーションと作業管理の観点から多くの企業が重要視している機能をリストアップしました。
1. モバイルファーストなプラットフォーム
かつてはウェブサイトからしかインターネットにアクセスできなかったため、ウェブサイトはデスクトップユーザー向けに作られていました。
しかし、モバイル端末の人気が高まるにつれて、開発者はモバイル端末でも使いやすいサイトやアプリをデザインする必要が出てきました。
今では多くの人が、スマートフォンを持ち歩かない日はないと言っても過言ではありません。App StoreまたはGoogle Play Storeで利用できるモバイルファーストなプラットフォームを選べば、全従業員が簡単にアクセスできます。
その結果、それをダウンロードして日常的に使うようになること間違いありません。
2. 企業のブランドに合わせてカスタマイズ可能
従業員向けモバイルアプリの設定は、テンプレートを使って簡単にできるものではありません。
企業にはそれぞれ独自の文化があり、従業員向けモバイルアプリは、ロゴから画面上の色に至るまで、その企業らしさを反映させる必要があるからです。
3. チャット機能
チャットは、モバイル版のイントラネットユーザーの間で非常に人気のある機能です。その理由としては次のようなものが挙げられます。
- 情報をスピーディーかつ効率的に共有するために、従業員が簡単にアクセスできるから。
- やりとりの内容を後から確認することで、話し合った内容を思い出し、その内容を明確にできるから。
- 職種や部署を問わず、従業員同士が勤務時間中につながりを持てるから。
- グループ外で共有される心配なく、機密情報や重要な情報を話し合えるから。
4. インスタントメッセージ
管理職と従業員は、勤務時間中に定期的に連絡を取り合わなければなりませんが、その都度対面での会議の日程を調整するのは現実的ではない場合もあります。
そんなときにインスタントメッセージを使えば、相手に情報をすぐ伝えることができ、電話で連絡するよりもはるかに時間を短縮できます。
共有のオフィスや仕切りのないオフィスで電話をかけると、周囲の従業員にうるさいと思われてしまうことがあります。
しかしメッセージであれば、彼らの邪魔をすることなくやりとりできます。
5. コンテンツ共有
従業員に関連のある企業情報や企業ニュースを提供することで、彼らは企業全体で行われている仕事について理解を深められます。
プロジェクト進行中のチームメンバーは、ドキュメントを見つけるために一か所にだけアクセスすればよくなり、そのおかげで生産的な仕事に集中できるようになります。
6. プッシュ通知
プッシュ通知は、緊急の全社ニュース、安全ガイドラインの更新、チーム全体に関わるターゲットのアップデートなど、さまざまな目的で使用できます。
緊急時に従業員に指示を出すためにも使用できます。
7. 企業ニュース
モバイルイントラネットアプリには、従業員向けの企業ニュースや情報が欠かせません。従業員はそうした貴重な情報を、まずモバイルイントラネットアプリで探すようになるでしょう。
企業が報道で取り上げられたり、賞にノミネートされたりしたときは、この便利な方法で全従業員と共有できます。
イントラネットはまた、CEOが発信するようなトップダウンの全社発表を行うためにも使用できます。
8. 従業員研修のスケジュールの提示
継続的に行われる研修のスケジュールをイントラネットに掲載することで、従業員エンゲージメントを高められます。
興味のある従業員はモバイルデバイス、もしくはデスクトップパソコンから申し込むことができ、メールを送って詳細をたずね、書類に記入して申し込むよりもはるかに便利です。
管理職は、その研修に申し込んだ従業員数、もしくは研修を修了した従業員数を把握できます。
9. 従業員アンケート
アンケートを実施し、新しい方針の導入について従業員の意見を聞くことで、 雇用主は従業員エクスペリエンスを把握することができます。
アンケートを実施することで、雇用主が導入を予定しているものについて、賛成している点や不安に思っている点を従業員に共有してもらえるのです。
従業員が管理職や経営陣に対して、率直な意見を共有することに抵抗を感じない状態が理想と言えます。
これを実現する最も良い方法は、オンラインアンケートをプライバシーが厳守された状態で行うことです。
10. 通知
通知というのは、従業員が認識する必要はあるけれど、緊急ではないもののことを指します。
企業のイントラネットアプリは、そうしたものを投稿するのにふさわしい場所です。
通知の例としては、次のようなものが挙げられます。
- 最新の従業員アンケートの結果を発表する
- 従業員に今後開催予定のパーティーや特別なイベントについて知らせる
- 顧客対応で期待を上回る成果を上げたフロントラインワーカーを表彰する
- システム障害が発生し、業務に支障をきたす可能性があることを従業員に知らせる
11. 連絡先リスト
従業員はほかの部署の誰かに連絡を取りたいけれど、誰に質問したらいいのかわからない場合があります。
しかし、社内イントラネットに連絡先リストを追加しておけば、その相手を簡単に見つけられます。
ただし、外出先ではそのような時間があまり取れないため、リストは使いやすい状態にしておかなければなりません。
各従業員の名前、部署、特定のスキルや専門分野、そして実際会ったときにその人だと認識しやすいように、必ず写真も掲載しておいてください。
12. よくある質問
ある従業員が自社やその経営方法について聞きたいことがある場合、組織内にはほかにも同じことを思っている従業員がたくさんいる可能性があります。
こうした質問をされるたびに答える時間を割かずに済むよう、人事部がFAQを用意すれば、全従業員が必要な情報にいつでもアクセスできるようになります。
13. 従業員研修の項目
一部、もしくはすべての研修をオンラインで実施する場合、社内イントラネット上で行うことができます。
従業員は、資格を保持したり昇進したりするために、特定の研修項目を修了しなければならない場合があります。
研修教材としては、テキストや動画、図表などが挙げられます。従業員に関連のある研修項目をモバイルアプリに掲載しておけば、オフィスワーカー以外の従業員も利用可能です。
14. 営業チームのリーダーボード(スコアボード)
営業部長はリーダーボードを通じて、部下たちのフレンドリーな競い合いを高く評価することもあれば、見込み客との関わりや販売促進のための取り組みなど、重要な指標を基に表彰することもあります。
15. 検索機能
仕事中、オンライン上のファイルのどこかに「あるはず」の情報を見つけようとするけれど、それがどこにあるのか見当もつかないような状況に陥った経験は誰にでもあるでしょう。
あのとき感じたイライラを思い出してみてください。ことリモートワーカーに関しては、隣に座っている同僚にアドバイスを求めることもできないため、さらにイライラが募るかもしれません。
でも検索機能があれば、社内イントラネット上にあるすべての記事や投稿から、あなたがまさに探しているものを見つけられます。
16. iOS/Android端末対応
会社がスマホを支給するのではなく、従業員が自分のスマホを利用することを検討してみましょう。
普段使っている端末で社内イントラネットにアクセスできるようになれば、導入率が上がる可能性があるからです。
17. アプリやリンクの一覧
従業員向けモバイルアプリの機能とリンクを、それぞれカテゴリに分類することで、ユーザーエクスペリエンスが向上します。
カテゴリを分けると、アプリを開いたときにどれにアクセスしたいのかを一目で判断できるようになり、時間を節約できるからです。
たとえば、ここは従業員スケジュールアプリの分類、ここはコミュニケーション系のアプリの分類、といった形で保存します。
必要な情報を必要なときに利用できるよう、この一覧はすべてタブで整理しておきましょう。
18. シングルサインオン
シングルサインオン機能があれば、モバイルユーザーは仕事用アカウント、個人用アカウントのどちらからでも社内イントラネットにアクセス可能です。
また、メールアドレスとパスワードを使ってサインインすることもできます。
従業員がメールアカウントを持っていない場合は、ユーザー名とパスワードでアクセスできるように設定可能です。
19. 多言語対応
国際的な企業では、自分の意見に耳を傾けてくれていると、誰もが感じられるようにすることが重要です。
国際的な企業には、オフィスワーカーとは異なる言語を話すデスクレスワーカーがいる場合があります。
そうした企業では、モバイルイントラネットを複数の言語で使用できるようにすることで、全従業員が重要な情報を閲覧したり、議論に加わったりできるようになります。
20. チームカレンダー
プロジェクトを滞りなく進めるために、プロジェクト管理ツールに加えて、チームもしくはプロジェクト別のカレンダーを、従業員向けモバイルアプリに入れておくと役立ちます。
これにより、従業員はその日にすべきことや進捗のペースをひと目で確認できます。
カレンダーがチーム全体で共有されていると、自分の仕事がプロジェクトに関わっているほかのメンバーにどのように影響を与えているか、全員が把握できるのです。