社内コミュニティの重要性が増大!活性化させるポイントや活動事例も解説

社内コミュニティは、従業員同士が共通の興味や目的をもって集まる場です。
ワークスタイルの多様化などで、部署や上下関係を超えた人間関係を構築することが難しくなってきましたが、その解決策として役立ちます。社内コミュニティにはさまざまな種類がありますが、いずれもポイントを押さえないと十分な効果が得られません。
そこで今回は、社内コミュニティのメリットや活性化させるポイントに加え、主な活動事例を解説します。
社内コミュニティとは
社内コミュニティとは、従業員同士が共通の目的をもって集まる場です。従来はオフラインのサークル活動や勉強会などが一般的でしたが、近年はSNSグループやチャットグループなどオンラインの社内コミュニティも増加しています。
社内コミュニティの形態は多様化し、より柔軟な形へと変化しています。ここでは、社内コミュニティが注目される背景について、以下の2点を解説します。
- ワークスタイルの多様化
- 経営層・管理職と一般の従業員との情報共有
1つずつ見ていきましょう。
ワークスタイルの多様化
社内コミュニティが注目される背景の1つ目は、ワークスタイルの多様化です。
新型コロナウイルス感染拡大や働き方改革で、リモートワークの普及や時差出勤などワークスタイルの多様化が進みました。これには従業員確保などのメリットがある反面、対面コミュニケーションの減少により、人間関係を深めることが難しくなっている側面もあります。
そこで、社内コミュニティで従業員同士が気軽に交流できる場を提供することで、人間関係構築を促進します。これにより、ワークスタイルの多様化が進んでいる現代社会においても、企業への所属感や一体感を高められるでしょう
優秀な人材の獲得競争が激化していること
社内コミュニティが注目される背景の2つ目は、優秀な人材の獲得競争が激化していることです。
近年、少子高齢化の影響や労働市場の変化により、企業にとって優秀な人材を確保することが一層難しくなっています。特に、専門スキルを持つ人材や若手社員の獲得競争は激化しており、従来の採用手法だけでは十分な人材確保が困難になっています。
そのため、企業は単に給与や福利厚生を充実させるだけでなく、働きやすい環境や魅力的な企業文化の構築に注力する必要があります。
社内コミュニティを活性化するメリット
ここでは、社内コミュニティを活性化するメリットについて、以下の4点を解説します。
- 従業員エンゲージメント向上
- 社内コミュニケーション活性化
- 社内人間関係の構築
- ナレッジ共有促進
1つずつ見ていきましょう。
従業員エンゲージメント向上
社内コミュニティを活性化するメリットの1つ目は、従業員エンゲージメント向上です。
社内コミュニティでは、従業員同士が気軽にコミュニケーションを取ることができます。その結果、従業員にとっては居心地がよくなるため、従業員エンゲージメントが向上して会社への愛着や貢献意欲が高まるでしょう。また、生産性向上や離職率低下にもつながります。
社内コミュニケーション活性化
社内コミュニティを活性化するメリットの2つ目は、社内コミュニケーション活性化です。
社内コミュニティを通じて、従業員間の情報共有が活発になります。情報共有が活発になれば、誤った情報の伝達や情報伝達の遅延も少なくなり、情報伝達の問題が原因で発生するトラブルも減らせるでしょう。また、部門間の連携強化や業務効率の向上にも貢献します。
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社内人間関係の構築
社内コミュニティを活性化するメリットの3つ目は、社内人間関係の構築です。
社内コミュニティを通じて従業員同士の人間関係がよくなれば、働きやすい職場環境を作りやすくなります。これにより、従業員のモチベーション向上や定着率向上を実現でき、企業全体の活性化につながります。
ナレッジ共有促進
社内コミュニティを活性化するメリットの4つ目は、ナレッジ共有促進です。
社内コミュニティでは、従業員同士で知識やノウハウを共有できます。これにより、個人のスキルアップだけでなく、企業全体の知識レベル向上が可能です。また、他部署の事例を基に、イノベーション創出や業務効率化も期待できます。
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社内コミュニティを活性化するためのポイント
ここでは、社内コミュニティを活性化するためのポイントについて、以下の3点を解説します。
- 人が集まるテーマ設定
- コミュニティが盛り上がる仕掛け
- ツールを活用した効果測定
1つずつ見ていきましょう。
人が集まるテーマ設定
社内コミュニティを活性化するためのポイントの1つ目は、人が集まるテーマ設定です。
社内コミュニティを成功させるには、従業員に参加してもらうことが欠かせません。そのためには、従業員の関心を引くテーマ設定に加え、積極的に情報を発信することがポイントです。有志で徹底的に議論し、慎重にテーマ設定を行いましょう。また、コミュニティの認知度を高めるために、様々なチャネルより各従業員に声をかけることも効果的です。
コミュニティが盛り上がる仕掛け
社内コミュニティを活性化するためのポイントの2つ目は、コミュニティが盛り上がる仕掛けです。
参加者が増えても、コミュニケーションが活発化しないと社内コミュニティで期待する効果が得られません。そこで、コミュニティが盛り上がる仕掛けが必要になります。
例えば、食事会を行う際に以下のルールを設定すると、単なる飲み会にならず、今まで見えてこなかった各従業員の一面が見えてくるかもしれません。
- 上司が部下にお酌
- 一定時間敬語を禁止
- 役員はコスプレ
- あらゆる意見を否定しない
参加者が抵抗を感じない範囲でインパクトのあるルールを採用すると、社内コミュニティがより盛り上がるでしょう。
ツールを活用した効果測定
社内コミュニティを活性化するためのポイントの3つ目は、ツールを活用した効果測定です。
社内コミュニティの効果を測定することで、現状と課題を可視化できるため、よりよい社内コミュニティにするための方策を立案しやすくなります。場合によっては、社内コミュニティ自体を取りやめることを検討した方がよいかもしれません。
アナログな方法でアンケートを行うことも可能ですが、データの集約・分析を考えるとツールを活用した効果測定がおすすめです。また、効果測定の結果社内コミュニティに積極的に参加しているとわかった従業員を評価してもよいでしょう。
社内コミュニティの活動事例
ここでは、社内コミュニティの活動事例について、以下の5点を解説します。
- 社内勉強会
- 社内サークル
- 食事会
- 社内アイデアソン
- ナレッジコミュニティ
1つずつ見ていきましょう。
社内勉強会
社内コミュニティの活動事例の1つ目は、社内勉強会です。
社内勉強会では、従業員が自発的に学びスキルアップできます。業務に直結する知識や資格取得を目指すことで、従業員のモチベーション向上や業務効率化につながるでしょう。より多くの従業員に参加してほしい場合は、多くの従業員が興味をもてるテーマを選ぶことがおすすめです。
社内サークル
社内コミュニティの活動事例の2つ目は、社内サークルです。
社内サークルでは、共通の趣味を通じて従業員間の交流が深まり、ストレス解消やモチベーション向上につながるでしょう。企業によっては、社内サークルの支援で従業員の満足度向上を図っています。
社内サークルの種類は多岐に渡り、フットサルやゴルフなどのスポーツだけでなく、読書や料理など文化系のサークルがある企業もあります。
食事会
社内コミュニティの活動事例の3つ目は、食事会です。
食事会も、部署や役職を超えて従業員同士が交流できる場として使えます。夜の飲み会に参加できないメンバーが多ければ、昼のランチで交流会を行ってもよいでしょう。新たに入ってきた従業員との関係性構築や従業員同士の連携強化におすすめの方法です。
社内アイデアソン
社内コミュニティの活動事例の4つ目は、社内アイデアソンです。
社内アイデアソンは、従業員同士が自由にアイデアを出し合い、新しいビジネスやサービスの創出を目的としています。社内アイデアソンで従業員の創造性を刺激すれば、企業のイノベーションを促進できます。
ただし、漫然とアイデアを出しても成果が出にくいため、目的やゴールを事前に設定しておきましょう。
ナレッジコミュニティ
社内コミュニティの活動事例の5つ目は、ナレッジコミュニティです。
ナレッジコミュニティでは、従業員同士で知識やノウハウを共有し、互いに学び合えます。業務効率化に役立つアイデアを共有でき、従業員間の連携強化にもつながるでしょう。また、他部署の事例から着想を得て、自分の部署にも使えるアイデアを想起できるケースもあるかもしれません。
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まとめ
今回は、社内コミュニティのメリットや活性化させるポイントに加え、主な活動事例を解説しました。
社内コミュニティは従業員同士が共通の興味や目的をもって集まる場で、社内人間関係の構築やナレッジ共有促進などを期待できます。人が集まるテーマ設定やコミュニティが盛り上がる仕掛けをうまく取り入れられれば、より成功しやすくなるでしょう。
社内コミュニティには、社内勉強会や食事会などさまざまな種類がありますが、まずは自社ですぐ取り入れられそうなものから始めてみましょう。